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ビジョン心理学ナイトライト・ニューズレター 2003年5月号

ビジョン心理学ナイトライト・ニューズレター 2003年5月号

翻訳:アドバンストレーナー 大空 夢湧子


2003年5月               チャック・スペザーノ

5月は、流れ、ワクワクした胸躍る期待感、春、花開くこと、機会、幸運、予期せぬ贈り物や援助、驚きに満ちた月です。今月私達の足を引っ張っているのは怖れです。それは体の動きがとれなくなるほどの強い恐怖感です。心の中に成功することへの怖れがあるために、5月がもたらすせっかくのギフトが楽しめなくなるのです。自分が才能や幸運に恵まれていることや、すべてを手に入れてしまうことへの怖れなのです。何の心配もない生活を生きる怖れと、苦労している人達よりも自分が恵まれているように見えることへの怖れから、私達は自分を攻撃して、自らが成功するのを自分の手で妨げてしまうのです。
5月には、沢山の利益が得られます。そのなかには、今までの努力がやっと実を結んで入るようになった利益もあるでしょう。

エネルギーが全体的に上向きになり、楽観的な気分が4月末ごろから高まってきました。5月はより良い時期へ向けての転換の月です。全般的には、運命の輪が好転します。5月から出てき始めるエネルギーの暗示があります。そのエネルギーは今年の後半に向けて少しずつ大きくなっていくでしょう。このエネルギーは、「気づき」のエネルギーです。それは、今まで隠れていたことや、否定されていたことを見たいという願いなのです。これから数年以内に、政治的な取引やビジネスの裏取引が明らかになり、世の中の憤慨が高まるでしょう。かたくなに否定されていたことのベールが剥がされて、誰が誰とベッドを共にしていたのか、その結果多くの人の犠牲の上に懐を肥やしていたのは誰かが明らかになるでしょう。

5月には、世界のリベラル派と保守派との間に、またアメリカと不和だった国との間に橋が架けられる希望の兆しが現れるでしょう。5月には、多くの人が長い間忘れられていた人生の美酒を思い出し、思わず「生きているって素晴らしい!」と言いたくなるでしょう。
新型肺炎SARSは、比喩的に言うと怖れと悲しみという伝染病に喩えられますが、医学的にも、比喩的にも(心理学的そしてシャーマニズム的に)また霊的にも新たなレベルで多くの話題になるでしょう。

意識のスピードが加速化しつつあるので、スピリットが世界の中で働いている事に気づきやすい状態が続くでしょう。多くの人にとって試練や苦難が消え去り、まだ助けを必要としている人々に寛大な行為や、博愛、奉仕の手が広がるでしょう。待望の解放(リリース)が訪れ、5月が若返りをもたらしてくれるでしょう。
5月のエネルギーは、おおむね快適で、光と創造性が拡大し、闇が弱くなるでしょう。暗闇が終結した後に、新たな希望が出てきたのです。


暖かなアロハの心をこめて

チャックより


すべてが同じ              レンシー・スペザーノ

私は、1970年代の半ばにカウンセラーとして働き始めて、アリゾナ州ツーソンで、聴覚障害者のためのカウンセリングのプログラムの仕事をしていました。私は大学院に行きながら一年間ビスタボランティアとしてその施設で働いた後、そこのカウンセリング・コーディネーターになりました。私は多くのクライアントのケースを担当していましたが、彼等の多くは多重の障害を抱えていたのです。ほとんどのクライアント達はアメリカ式手話を使い、アリゾナ盲学校・ろう学校の出身でしたが、かなり違ったバックグラウンドの男性が一人私のところにやってきました。
彼は、ヒスパニック系の紳士で、かなり変わった外観の持ち主でした。彼は、生まれつきの症状が脳の発育に影響を及ぼしていました。彼の頭の上の方は通常よりは大きいのですが、顎の大きさが通常よりもずっと小さいのです。彼の目はすこしとび出していて、口の開閉が困難なために口の中に補助具を入れていました(そのために、彼の言葉が聞き取りにくいものになっていました)。彼の耳はかなり小さく,内耳の骨が発達していないために、よく聞こえるように耳の後ろに二つの補聴器をつけていました。しかし、ホアン(仮称)はさらにチャレンジを抱えていたのです。

今の言葉で言うと、彼は怒りに対処するのに問題があったということになるでしょう。彼にはまた大変不快な幻覚がありました。たとえば、彼が住んでいたトレイラーパーク(トレイラーカーの駐車場)から外へと運転する時にはいつも、歩行者が彼の車の前にとび出して、彼の車が歩行者を引いてしまったという幻覚を見るのです。彼は、歩行者を引いた時のガタンという車の振動さえ感じました。彼が家を出る時にはいつもこの経験をしたので、一ブロックを回って、路上に倒れている人がいないかを確認しなければなりませんでした。

私の第一の目標は,ホアンに仕事を見つけることでした。仕事があれば、いくつかの問題が解決するだろうからです。その間、私のホアンとのカウンセリングのセッションは大変興味深いものでした。ある時彼は、彼のトレーラーの窓のすぐ外の鳥の巣にヒナが沢山いるのを見た経験について話してくれました。ヒナがピーピー鳴くと母鳥と父鳥がエサを与えると話しました。そしてある日、彼は梯子を持ち出してトレーラーの隣の木に立てかけ、鳥の巣のところまで登ったと語りました。そして、彼は手を伸ばしてヒナを一羽ずつ手の中でひねり殺してしまったのでした。自分には愛がなく育んでもらえないのだから、ヒナ鳥だって同じ目にあって当然だと彼は思ったのでした。彼は私にこの話をしながら、私の方に近づいてきて、最後の言葉を言う時に私の首のまわりに手をまわしていました。私は彼を見続けました。やがて彼は席に戻りました。

彼との次のセッションでわかったのは、彼が私に個人的に魅力を感じているということでした。明らかに彼が私の首を絞めようとした理由はそれでした。私はいったいどうすればよかったのでしょうか。私は20代前半の魅力的な若い女性でした。魅力を止めることはできないし、女であることをやめることもできません。また、私は、助けを求めに来た多くの人々よりもずっと年下でした。私はどのように対処すればよかったのでしょうか。彼等と私との相違点が、関係の邪魔をしているように思えました。私は、どうすればトラブルを引き寄せずに、すべてのクライアントと関係性をもつことができるのでしょうか。

そこで、私には面白い直感がひらめいたのです。私はすべての人間とまったく同じように接することができるはずだとひらめいたのです。私は、すべての人間関係が安全で快適になる一つの立場をとることができるはずなのです。男性と女性、年長者と若者、異なった人種の人でも接し方を変えないでよいはずなのです。私は誰とでも同じように接することができるはずなのです。あらゆる個人的な相違点を差し引いて、人と接することができるはずなのです。
それは大きな一歩でした。その立場をとるということは、つまり二度と男性といちゃついたり、ふざけたりしないということなのです。(夫のチャックにお聞きになればわかりますが、私はつきあっている間けっしていちゃついたりしようとしませんでした。)
それ以降は、ホアンとも他のどのクライアントとも二度とおかしな雰囲気になることがありませんでした。(後年セミナーの参加者の人とも決してそういうことはありませんでした。)私は、すぐにホアンにぴったりの仕事をみつけることができました。その企業は彼の価値を認めてくれ、喜んで彼を採用してくれました。私達のクライアントとカウンセラーという関係は、彼の人生が大変明るい方向に向かっているところで、幸せな感じで終了することができました。

後になってヒンズー教の女性性の道についての本を読んだ時に、すべての人にまったく同じような接し方をするのが望ましい、つまり母親が愛する我が子に接するように人に接するのが良いということを学びました。母と子のような感じで人間関係をもつことは、相手にわざと恩着せがましい態度を取ることでは決してありません。母親はいつでも我が子に最善の状態を望んでおり、その関係で自分を上にしたり、下になったりはしません。母親は赤ん坊を利用しようとか、操作しようなどとはしません。母親は、子供との関係から何かを得ようとしているわけではありません。母親は、我が子を自分の延長のように考えており,その子にとって良いことだけを望んでいます。母親は無条件に愛しているのです。
そして私達は、誰との関係でも母と子のように接することができるのです。相手が男性であれ女性であれ、若かろうが年上だろうが、相手があなたのもっともかけがえのない子供、愛する我が子であるかのように接することです。あなたはだれとでも同じように接することができることを発見されるでしょう。ふと出会った見知らぬ人とも、もっとも親密な関係で築き上げたのと同じレベルの愛情を分かち合うことができるでしょう。あなたはすべての人を同じように愛することができるのです。そうすることで、すべての人にとって愛が安全なものになるのです。


レンシー・スペザーノ

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