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ビジョン心理学ナイトライト・ニューズレター 2003年6月号

ビジョン心理学ナイトライト・ニューズレター 2003年6月号

翻訳:アドバンストレーナー 大空 夢湧子


2003年6月               チャック・スペザーノ

6月は発見の月、なによりも自己発見の月です。今月は自分自身について新しく発見したことを受けとめると、自己受容や自己愛が高まるでしょう。自己受容と自己愛は、成功と愛情、幸福のためには欠かせないものです。自分の心の多く深くにしまいこみ、隠していたことのすべてが幸せなこととは限りません。私達が心の中にしまいこんできたことの大部分は自己批判でしたから、私達が自分について発見することは特に自慢できることではなく、自分でも関わりたくないようなことかもしれません。一方、あなたは自分が今まで成功してきたことや、達成したこと、自分が才能に恵まれているところに気づくでしょう。それは、自分ではいつのまにか失っていたと思っていたり、自分にとっては当たり前のことなので大して重視してこなかった面でしょう。
6月は、忙しいスケジュールにもかかわらず、私達がちょっと一息ついて自分をふりかえることができる月です。6月は思い出す月です。美しさや才能や楽しいひと時を味わう心地よい集いや社交的な夜があるでしょう。そこに心地よさと喜びがある時には、痛みを中に秘めている防衛や、否定的な観念や、暗い瞬間は消えてなくなるでしょう。私達の意識(マインド)の中で今は切り離している部分も、もとに戻って統合され、より深い安らぎとより大きな自信がもたらされるでしょう。私達は、いわば自分自身のことを思い出して、自分というのは考えていたよりもずっと奥が深いのがわかり、今まで自分の知っていた人生以外に、もっと違う生き方があるのがわかるでしょう。
多くの人にとって、5月から始まった変化である前向きのシフト(変換)はさらにつづき、6月にはさらに変化が明らかになるでしょう。人生の次の一章が、新しい始まりのもたらす高揚感と共に訪れる人もいるでしょう。問題をもたらす原動力は色々ありますが、エゴがもたらすもので大きなものは、物事を遅らせることです。今の時点で私達が抱えているすべての問題は、エゴが変化という祝福を止めさせようとして仕掛けた障害にすぎません。障害を取り除くためには、「執着を手放す」という癒しの原則を使ってください。障害とは、私達の怖れと執着を表すものであり、「人生がさらに良くなること」を止めようとしているのにすぎません。問題を手放し、人生がひどい状態だったことへの執着を手放しましょう。それから、人生の最近まで章が良かったことへの執着も手放しましょう。執着を手放すことによって人生が一歩前に進み、まったく新しいレベルの成功を受け取ることができるでしょう。

6月は、本当はあなたに素晴らしいことが惜しみなくどんどん与えられようとしているのです。それをとめないでください。素晴らしいことがやってくるのを邪魔しているのは、私達のエゴであり、密かに反抗的な悪い態度のせいです。今月がどのような展開になるのかを注意して見ていてください。そして、真実ではないものや幸せではないものは、手放してください。

6月には、自分自身とつながり、あなたの夢や人生そのものともつながり、家族や友人や同僚たちとも新しいレベルの絆ができるでしょう。なによりも、6月には、「あなたはただ活動するためにいるのではなく、あなたの存在そのものが大切なのだ」ということを思い出すために、ただ楽しむための時間が与えられるでしょう。6月は、物事や人人と親密につながるために良い月です。(ドイツの哲学者)マルティン・ハイデッガーは、dwelling(ゆっくり考えること)という言葉で、物事や人々と親密につながるこの経験を説明しました。人や自分や自然と親密につながる経験は、甘美で、開放感があり、静かな喜びがあります。また、我々の時代の科学技術偏重で人や自分自身とつながらずに分離していくプロセスをも超越するものです。今は、ひと息つく時なのです。いつもは忙しく猛スピードで生活しているあなたも、リラックスして自分を取り戻す時間があるでしょう。その静かな時間から、人生の意味が明らかになり、それによって元気づけられるでしょう。

無感覚で何も感じられなかったり、自分や人とつながれない感じが出てきたならば、その下のより深い所に「何をやっても意味がない。生きていること自体が無意味だ」という無意味感が隠れているのに気をつけてください。その場合には、「私が存在している意味は何ですか?」と天に質問することによって、簡単に癒されます。質問の答としてあなたに浮かんできた言葉には天の恩恵がこめられ、その言葉のもつフィーリングを感じられるでしょう。イラク戦争の前に、人類全体の意識が後戻りしましたが、今度は意識が引き上げられるでしょう。今の時期は、「あなたの人生で大切なことは何なのか」が思い出される時です。
今月は、一人でいる時も、人と集う喜びの時にも、回想のエネルギーと幸福感に満ちているでしょう。回想の世界に心を奪われるというよりも、あなたの人生のルーツを思い出すでしょう。自分自身を取り戻し、自分の魂とも再びつながり、神のもとに戻るような経験になるでしょう。いつも自分の目の前にあるのに見えなかったことにやっと気がつくという眼からうろこが落ちるような経験をする人もいるでしょう。長い間自分の本質を思い出すことを妨げていた防衛的な殻や昔の心の痛みが、喜びの声によって消え去るでしょう。
エネルギーとチャンスの新たな始まりとともに羽ばたこうとしている私達を止めるために、5月にエゴによってもたらされた怖れの発作があった後で、6月は最高潮です。今月は、啓示をもたらし、自然発生的で、甘く、型破りで、驚きに満ちて、楽しい月です。全般的に、タオの流れへのより大きな信頼があります。波に乗って前に向かって流れてください。サーフボードの上に戻って、タオの波に乗りましょう。

暖かなアロハの心をこめて

チャック


ルビーとの冒険              レンシー・スペザーノ

ビジョン心理学のセミナーでは中国語の通訳として多くの方に知られているルビー・タンさんは、現在私がハワイで行う「ヒーリング・スルー・ラブ」セミナーで毎回私のアシスタントを務めてくれます。私にとって、ルビーは観音さまの化身のような存在です。彼女は、私の知る限りもっとも慈悲の心のある人の一人であり、相手の人をミラクルの光へと引き上げるためならば、自らがどのような感情の中にでも決然と入っていきます。先週の金曜日に台湾人のグループとのセミナーが終了しましたが、そのセミナー中に、ルビーは実りある二つの意識の探検をフォーカスしてくれました。
「ヒーリング・スルー・ラブ」のセミナーでは輪になっている参加者(定員15名)を一巡して、一人一人の状態をチェックします。ルビーは木曜日に、何かのテーマが自分の中から出てき始めているのを感知することができました。具体的に何のテーマなのかはまだわからなかったのですが。私達が彼女に注意を向けていくと、彼女は「自分が何のために生きているのか」という人生の目的を果たすことへの抵抗を心の中から掘り出しているのが明らかになってきました。彼女は人生の目的がわかってからしばらくたつのですが、自分の目的を本当に怖れていました。彼女の人生の目的とは、彼女の愛と涙で中国の痛みを癒すことだったのです。当然のことながら、彼女はあまりにも大きな感情に身を任せる経験を怖れていたのです。彼女の肉体は大丈夫でしょうか。彼女はどうやったら壮大な使命を果たすことに成功できるのでしょうか。

私達は長い間感情を「燃やして」感じきりました。ルビーは、抵抗の中に突入して、できるだけ早く抵抗感を感じました。彼女の中に癇癪が上がってきてそれを感じましたが、彼女は表面では癇癪を起こしませんでした。(他の人だったら多分癇癪を起こしたくなってしまったでしょうが)他の参加者も彼女と一緒に各自のワークをしましたが、まるで戦いのようだったことに私達はみんな驚きました。
今までチャックと私が行ったどのセミナーにおいても、かつて人生の目的というテーマを直接感情を感じる方法で扱うことができませんでした。自分の人生の目的を知りたいという参加者は多かったのですが、自分の人生の目的を知って実行するのを阻んでいる実際の痛みや怖れを感じきって抜けることで目的を知ることはできませんでした。今回、新しい分野に足を踏み入れたわけです。ビジョン心理学のセミナーで新しい分野が現れて扱われた時にはいつもそうであるように、今回の方法も、世界中のビジョン心理学のセミナーでできるようになるはずです。
2時間半後、一人(その人は、まだ「自分の人生には目的があるのだろうか?」というレベルの人でした)をのぞいた参加者の全員がミラクルの領域にブレークスルー(突入する)することができました。私は、これこそ今回のセミナーの集大成になるだろうと思いました。ところが、実は、ルビーが翌日の午後に導いてくれた冒険の土台作りでしかなかったのです。
翌日ルビーが自分の状態をシェアする番になった時、前日からの会話のつづきになりました。私達が肉体に負担をかけずに更にワークをしていくためには、何かがシフト(転換)しなければなりませんでした。私達がしているワークを、今よりも楽に、より効果的なレベルで、より良くできるようにならなければならないのでした。セッションの中で感じる感情を感じきることで問題が変容してミラクルを生まれるのに、精神的にも肉体的にも負担や疲労が前よりも少なくなってきていることに、ルビーと私は同意しました。しかし、新しいレベルがすぐそこまで近づきつつあり、一段と効果的にミラクルが生まれるようになりつつあることを、二人とも感じていました。新たなレベルが自分達の上の方にあるのを感じることができましたが、そこに至る道がまだみつかりませんでした。私達は徐々に進まねばならないでしょうが、二人ともやってみようという意欲がありました。(リスクは大きかったのですが。そのセミナーの最期の実習でしたが、最期に失敗したところで終わりにしたくはなかったのです。)
長い間、ルビーと私は答がある方向に注意を向け続けましたが、何も感じることができませんでした。感情もなければ、肉体的な感覚も何もないのです。ここに至っては、信頼が肝心ですが、他の参加者達も、助けようとして最善を尽くしながら、根気強く待ちました。
感情を感じつづけて未踏の地であるエーテルのくもの巣を燃やしながら抜けていく長い「無」の時期に遂に終わりが来た後で、私は何かを感じ始めました。はるか遠くにある感情で、微妙なものでしたが、私の頭よりもずっと上の方で感じました。なんとそれは怒りだったのです! 怒り。何に対する怒りなのでしょうか? 神に向けられた怒りだったのでしょうか? いいえ。人間に向けられた怒りだったのです! 何年も前に私の「第三の眼」のチャクラが開いてからは全人類への愛情や慈愛を感じてきたのですが、この怒りには気づいていませんでした。
この怒りは、人間による人間への非人間的な行動への失望の怒りでした。過去百年間の歴史-私達の欲望、戦争、弱者と無力な者の搾取-への怒りでした。植民地開拓者やハゲタカや戦争挑発者への怒りです。人間があまりにも頑固で、助けの手を貸しにくいことへの怒りです。私はこの怒りをできる限り強く感じました。
遂に、私はその先にある答を実際に感じることができました。答は慈愛だったのです。慈愛! 私の意識の中に、出口が見つかった安堵感と共にミラクルの祝福が洪水のように流れ込んできました。慈愛こそが答だったのです。慈愛がさらに加わり、隠れていた失望から解放されて、ワークすることがより簡単になるでしょう。
ルビーと私は、意識を満たしている愛と感謝の爆発によって笑いました。二人は、よみがえったエネルギーで、うなったり、がたがた揺れたり、泣いている他の人達をサポートしました。サポートを受けて、みんながミラクルに到達することができました。そしてセミナーは、ピザを囲んでいい終わり方をしました。
新しいレベルの慈愛が私達のワークにどのような影響を及ぼすのでしょうか? この夏は、ぜひ私達のセミナーに参加なさって、一緒に探検してみましょう!

レンシー・スペザーノ

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