ビジョン心理学ナイトライト・ニューズレター 2007年9月号
ビジョン心理学ナイトライト・ニューズレター 2007年9月号
翻訳:ビジョン心理学トレーナー 大空 夢湧子
9月は完了の月です。もし内面的に癒す必要がある未解決の課題があるならば、9月中にそれを解消する機会をともなって現れるでしょう。それによって心の奥深いところまで入っていくことができるので、十分な意欲があるならば、いくつもの慢性的な問題や陰謀を変容させることができます。
これはなにも9月に限ったことではなく、これから先の人生に言えることですが、人生でもし何か辛いことや腹が立つことがあるときには、それが過去の原因から来ていることを思いだすことが大切です。現在のすべての痛みは、未完了の事柄が過去から持ち越されたものであり、その出来事から何かのレッスン(教訓)を学ぼうとしない限り、学びの機会はすぐに辛い試練へと変わるでしょう。このことを忘れていると、自分に責任があることでも、人のせいにしてしまうので、癒しや幸せが妨害されてしまいます。エゴは、我々に罪悪感を抱かせて、十分に責任をとらないようにさせ、その経験から教訓を学ばないようにさせようとします。その結果、我々はただ自分を責めあげて、同じ間違いを繰り返してしまうことになります。
現在の痛みの原因は過去にあることを忘れていると、ネガティブなことでも学びと癒しというポジティブなことのために使えるのを忘れてしまうでしょう。我々はいつでも、潜在的に、痛みと問題を本来の目的以外の目的のために使おうとします。実は、痛みや問題にも何らかの目的があるのです。癒しの目的のために使わない場合は、苦しみをエゴ的な目的のために使ってしまうでしょう。それでは、決して幸せにはなりません。なぜなら、問題を使って、その状況の中で我々に与えられているギフトを隠そうとするだけでなく、我々に手を差し伸べている「大いなる与える存在(Giver)」の手をも隠してしまうからです。いかなる状況でも「大いなる与える存在」がいつも我々に手を伸ばしていることが分かり始めると、マインドが自分なのではなく、それを超越したスピリットが自分なのだとわかってくるでしょう。
9月は完了することによる幸せな充実感のある素晴らしい月です。自分の人生に責任を取り始めると、完了にともなう幸福感や収穫と共に、うまくいった仕事の後の心地よい気持ちにつながります。
もし自分のふるまいや問題が盲点になっていると、8月からの課題のいくつかが再び頭をもたげてくるでしょう。問題があるのに見て見ないふりをして単なるレッスンが試練に発展するまで放っておかないことが肝心です。ネガティブな感情があるときはいつでも、徹底的に感じきることによってそれをポジティブな気持ちに変容させていくことが可能です。ほとんどの人は、そこまで到達する勇気がなくて、何をしてでも否定的な感情を避けようとしてしまいます。でも、ほかにも感情を変容させていく役に立つ方法があります。たとえば、平和な感じがするまで赦していくこと。もうひとつは、自分の人生は自分が作ったものである、と人生に完全に責任をもち、天の恩恵に任せて恩恵によって癒されることです。
もし「大いなる存在」に姿を現してもらったならば、あらゆる状況の中に存在しているのが透けて見えるでしょう。それが恩恵をもたらし、人生の毎瞬毎瞬に「大いなる与える存在」が我々に手を差し伸べていることに気がつく時、悟り(エンライトメント)は可能です。これは、日常生活という夢から覚醒するための方法のひとつです。9月中は、まるで意識の虫食いの穴が原始からの心の深みに到達し、その先のスピリットに届くかのようです。ただし、我々が準備していなければ、そこまでオープンに自分を開くことを何が何でも避けようとするでしょう。それが千載一遇のチャンスではなく、むしろ恐ろしいことのように見えてしまうからです。
そうです。収穫は近づいています。あなたはどのような作物の種をまき、世話をしてきたのでしょうか? 9月には注意して、気づきをもって、自分が独善的な間違った道を選んで苦しい死と地獄に向かっていないかを見極めてください。万が一そうであっても、あなたは考えを変えて、喜び、命、天国に向かうことができるのです。一瞬、一瞬、あなたは自分の進む方向を選んでいます。最も高次の選択は、あなたのマインドを天に返して、あなたに代わって天に選択してもらうことです。 天は、完全さと覚醒につながる選択が何なのかをよく知っています。あなたの収穫を真実でいっぱいにするとは、つまりは、罪悪感によって心を曇らせて自分に罰を与えないようにすること。あなたが覚醒に到達するそのときまで、自分には、ありとあらゆる良いものを受け取るに値する価値があることを知っていてください。二元論的な分離の世界での生活の浮き沈みは手放しましょう。あなたが痛みやマイナスの結果の方にがむしゃらに突き進んでいるのに気づいたら、それをやめて真実を選びましょう。そんな状況でも、「大いなる存在」はあなたに手を差し伸べ、あなたを完全に、無傷な状態にして、あなたの状況を変容してくれるでしょう。苦しむことへの執着と、苦しまねばならないという思い込みを捨てましょう。そこではあなたがエゴと一緒になって、分離することを選択しているのです。もしあなたがグランプリを狙いたいならば、いかなる状況でも「大いなる存在」が愛をもって手を差し伸べているのに気づいてみましょう。そうする以外にどうやって愛なき世界で愛の親善大使になることができるでしょうか?
9月は天命の月です。天命を生きるのがあなたの生き方になり、やがて「大いなる存在」を感じる練習をすることによって天啓に導かれ、そこではこの世界が消滅し、ワンネス(一体感・一元性)の恍惚的な実感の中に、あなたが保てるだけの期間とどまることになるでしょう。やがてワンネスの世界観はいつもの見方に変化するでしょうが、次第しだいにあなたのマインドの中の変化が恒久的なものになるでしょう。
想像してみてください。今まであなたは、あなたのマインドの地下室の苦しみがいっぱいあるところから人生を眺めていたと思ってください。また、1階から見ると、あなたが見ている人生がリアルな現実のものに見えます。それとも、2階から見ると、そこは慈悲と人の助けになるフロアです。この世界観はそれ以前のものよりは良いですが、まだ全面的にうまくいく、満足がいくものではありません。
9月には、あなたがエレベーターを使えることを思い出して下さい。あなたは、どこまで昇っていくつもりですか? 上のフロアに上がっていくごとに、あなたの人生観が変わります。そして、あなたはずっと高い視点から見るようになるのです。3階では、あなたは全人類のために働きます。4階では、あなたの人生を天に捧げます。5階では、あなたは「大いなる存在」にだけ気づいていることを望みます。あなたはかつて自分がどのように人生を見ていたのかにごまかされません。なぜならば、あなたは今、木々の先端の上から見ることができるからです。
今のあなたにはわかります。「大いなる存在」を実感する練習をしていくには、平和こそがもっとも重要な要素であること。そして、平和に至り、平和を維持するために、最良の方法は赦しであること。
しかし、まだまだ先があります。6階は、静かなマインドで、「大いなる存在」を招き入れており、恩恵に満ちています。7階では、あなたは個人的な自律性を捨てて、宇宙のインスピレーションによって指示されることに任せます。あなたはこの世の法則ではなく、神の法則に従って人生を生きるのです。8階では、あなたが今、ワンネスの深遠な経験をすることができます。これが、あなたとあなたのマインドを効果的に、深く変えるのです。フロアは続き、外の世界はだんだん魅力的ではなくなりますが、オファー(申し出)はまだ残っています。あなたはペントハウス(屋上部分の高級住宅)から人生を眺めたいでしょうか? あなたは、肉体を越えた、罪悪感への執着をも越えたビジョンをもって人生を生きたいでしょうか?
今月のあなたの収穫はどのくらいの大きさでしょうか? ペントハウスがあるということに今やっと気づいたばかりでも、それを活用することはできますよ。 オーナーがあなたに鍵をプレゼントしてくれたのです。使わないのは勿体ないですよ! 今月祝福とミラクルであなたがいっぱいに満たされますように。
チャック・スペザーノ
バンコック─東京間の機内にて